“革製品”と聞いて何をイメージしますか?
お財布や名刺入れなどの小物から、ジャケットや靴などのファッションまで、私たちの生活の中に色々なかたちで存在しています。この記事では、革製品専門店で働き始めた私が初めて感じた革の魅力や、札幌革職人館の製品のこだわりと良さをお伝えしていきます。勉強を兼ねて他のお店へ見に行き、作りの違い等を比較して来ましたので、革製品について、参考になると嬉しいです。
初めて気づいた革の面白さ
普段日常で使っているもの、皆さんはどのようなタイミングで買い替えますか?
傷が付いてしまったから・汚れてしまったから・色が変化してしまったから…。
このような買い替えのタイミングとなるマイナス要素が、革だと風合い・経年変化として取ることができ、見た人からは「良い味出てるね」などと褒められるプラスの要素になるんです。
経年変化とは使い込むことで革の色や状態が変化する事です。
色や状態が変化して物を手放す時の理由が褒められる理由になるとは、他には当てはまらない面白さですよね。そして持ち物を褒められるって、センスを褒められているようで嬉しくなりますよね。
革製品の魅力と札幌革職人館の製品の良さの追求
冒頭で革にはどんな面白さがあるのかをお伝えしましたが、この章では更に詳しく革製品の魅力と、札幌革職人館の製品の良さをお伝えしていきます。
革製品は購入時がスタート
普段お店で購入した物は購入時が1番良い状態で、使っていくことで使用感が出て、くたっとなる…そんなイメージです。お気に入りのものだと手放す時とっても悲しいですよね。
一方革製品は購入時がスタートで、使っていくことで変化しより良いものになっていくのです。未完成の商品を購入し、自分で味を出し作り上げていくようなイメージです。
例えばお財布は、人によって使う頻度や持ち歩き方は様々で、その人にしか出せない風合いが出てきて、より愛着が湧くことでしょう。当店でご購入のお客様へ経年変化のイメージをお見せすると「これからの色や革の変化が楽しみ」と言っていただけて、ワクワクした気持ちがこちらにもすごく伝わってきます。
札幌革職人館の製品の良さとは?
特に札幌革職人館の製品は職人がこだわりを持って作っているので既製品との違いが大きくあります。既製品と比較しながら、実際の経験談と共にご紹介します。
同じ経験をされた方も多いのではないでしょうか。
コバ(木端)の処理が丁寧
コバとは革を裁断した時の断面を指します。札幌革職人館の商品のコバはとても丁寧な処理がされています。
コバをなめらかに磨き、磨いた面に塗料を塗る…このとっても手間のかかる作業を繰り返すことで綺麗で頑丈な製品が出来上がります。そして何年使ってもコバが傷むことなく、製品を綺麗な状態で保つことができます。
今まで自身で使ってきたお財布で振り返ると、フチが割れてきたり、毛羽立ったりしていたので恐らく、コバの処理がきちんとされていなかったのかもしれません。
購入から間もなく、見た目の美しさが損なわれてしまって悲しい気持ちになった事を思い出しました。そしてこの丁寧なコバの処理がされていることで耐久性も上がるのです。
札幌革職人館の商品は丁寧なコバ処理が細部まで施されているのです。
例えば二つ折り財布ですと、商品全体(周り)のコバ処理だけではなく、カードポケット一ヵ所、一ヵ所にも丁寧に磨きがかかっています。既製品にはない細かなつくりになっています。
総革である
例えばお財布。毎日使っているお財布をよくよく見てみたことはございますか?一見すると革のお財布なのに、革と革の間に“芯材”と呼ばれる厚紙のようなものが挟まっていたり、なんてこともよくあります。
芯材は、表面が革で覆われていたり、革と革の間に挟まれていて目には見えない内部部分に使われているもので、購入時は目には見えませんが、使い込むうちにフチや革が擦れて中から厚紙が出てきてしまいます。
また、カードポケットや小銭を入れるところの内側や仕切りに布が使われてる事が多いのです。
ですが札幌革職人館の商品は全て革だけでできています。
総革であることにどんなメリットがあるかというと、やはり1番は“丈夫さ”です。
実際の経験談を一つお話しします。2年前ブランドもののお財布を購入しました。ブランドのロゴや見た目のデザインで購入していました。そのお財布はカードポケットの表面は革でしたが、内側は布でした。
作りを特に気にした事がなかったので、今まで通りカードを出し入れしたりと使っていくと…。カードポケットの表面の革と内側の布が裂けてしまい、まるでカードポケットがもう一箇所できたようでした。「高かったのに」その気持ちだけが残りました。
芯材には様々な素材が使われます。芯材がなぜ使われるのかというと、革だけでは形を保つことができなかったり、強度を上げる際に使われることが多いようです。ですが実際に使っていくと中から芯材が出てきてしまって一気に“使用感”が出てしまうんですよね。
札幌革職人館の商品は型崩れをしないように革を厚く取っていたり革を何枚も重ね合わせて型崩れがしないように耐久性を上げているので芯材を使う必要が無いのです。
総革であることはお気に入りのものを長持ちさせてくれる秘訣でもあるのです。
他にも、使っていくことで表面に自然な艶感が出て高級感も増しますよ。
合皮との違いとは?
“合皮”と言う言葉を聞いたことはございますか?合皮とは見た目を天然の革に似せたものになりますので、本革とは全く違うものです。布地にポリウレタンやポリ塩化ビニルなどの樹脂を塗布し表面を本革に似せて作られています。
本革と違い、メンテナンスの必要が無いなどのメリットがありますが、革の楽しみ(経年変化=エイジング)が味わえないというデメリットがあります。
本革は使い込むことで色の深みが増したり、艶が出たり柔らかくなったりと、味わいが出ます。これを“経年変化=エイジング”と言います。これが合皮の場合ですと使っていくうちに割れてきたり破れたり・剥がれたり、“経年劣化”していくものがほとんどです。
また、合皮の商品を見るとどれも全く同じものに見えますが本革ですと一つ一つ革の表情が違い、「自分だけの」という特別感が増します。
今までこういった経験がある方には是非、本革の商品を使ってみていただきたいです。気に入った物は長く使っていたいですよね。物持ちがいいことってとっても素晴らしいことだと思いますよ。
札幌革職人館の革
札幌革職人館の製品に使われている革はどんな革なのかをご紹介します。
丈夫さ・高級感が出てくる革とは一体どんな革なのでしょうか。
オイルレザー
原材料である動物の皮を腐ったりしないように“皮”から“革”へ加工する工程があります(鞣しと言います)。
その工程の際にオイルをたっぷりと染み込ませた革をオイルレザーと呼びます。しっとりとした質感が特徴で、使っていくことで色の深みが増し艶が出て高級感を味わえます。
札幌革職人館の商品の中でも一番人気の革で、「こんな風に風合いが出てきたよ」とわざわざお店に来てくださるお客様もいらっしゃいます。
「次はどれを買おうかな」、「どのカラーにしようかな」と、次回の買い物を楽しみにして下さっている方もとっても多いです。
イタリアンレザーエルバマット
イタリアの最高級革です。一般的な革よりも1.5倍〜2倍オイルが多く含まれているので、使い込むことで色の深みが増し、艶が出てくるという革本来のエイジングを楽しむことができます。
手に馴染む柔らかさも出て来て使いやすさもアップします。鮮やかなカラー展開で男女問わず、年齢問わず人気の革です。
ヌメ革
ヌメ革とはタンニンという植物由来の成分で作られた(鞣された)革です。
植物性なので環境にも人にも優しいのがポイントです。
一般的な革との大きな違いは、無染色・無加工でコーティングや型押しなどが一切されていないことです。元々はベージュの様なナチュラル色味で、使い込むうちに飴色に変化していきます。
そんな表面加工がされていないヌメ革は濡れた手で触るとシミになってしまったり、表面に傷が付きやすいなど、とってもデリケートなのです。
しかし、その表面の傷や使い込むと馴染むという時を経ての飴色への変化こそがヌメ革の醍醐味です。
札幌革職人館のオリジナル商品の中には革を育てる楽しさを存分に楽しめるよう、ヌメ革も取り扱っておりますのでぜひ一度はお持ちいただきたいアイテムです。
名入れサービス
札幌革職人館ではネットショップ限定で刻印サービスを行っております。自分の名前を刻印することでより“世界に一つ”という特別感が増しますよ。
もちろん贈り物の際に相手のお名前を入れてプレゼントすると喜ばれること間違いなしです。お名前の他に文字数内であれば記念日を刻印する方もいらっしゃいますよ。
まとめ
“革製品初心者でもわかる革の魅力と札幌革職人館の商品の良さ”をまとめてみました。
札幌革職人館の製品は低価格で高クオリティな本格革製品であることが分かりました。
日本製であることも人気の1つです。また、店頭ではお客様の“こんなのが欲しい”という気持ちに寄り添って商品のご紹介をしております。
お客様がお客様へ「これとっても使いやすくていいよ」と使い勝手や経年変化を見せてくれたりもします。ぜひ1度は商品を手に取って頂き、製品の良さと革の魅力を体験していただきたいです。
ファーストレザーは札幌革職人館がオススメです。
商品ページ
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