革財布を愛用する方の中にはこだわった財布が欲しいけど、海外の有名ブランドでは満足できないという方がいるのではないでしょうか。
また手に入れたい財布の条件として質の高い商品であることはもちろん、他人と被らない財布というのも重要なポイントです。
そこで今回は日本製の高品質なおすすめ財布とその魅力と長く愛用するためのお手入れ方法についても解説します。
本記事を見れば革職人が認める日本製の魅力ある財布に出会えること間違いなしです。
こだわりの財布を手に入れたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
革職人がおすすめする日本製財布7選
単純に日本製財布を探すといってもブランドや材質、デザインなど日本製財布のバリエーションは豊富であり、どのような基準で探せばいいのか困ってしまいます。
日ごろから情報収集している方でもない限り、商品の良さや魅力を知るのは時間が必要であり、こだわり派の方が気に入るような財布を見つけるのは難しいはずです。
ここでは革職人の目線からピックアップした、品質に優れた以下の商品を紹介します。
- 札幌革職人館(さっぽろかわしょくにんかん) ラウンドファスナー長財布 エルバマット
- WILDSWANS(ワイルドスワンズ) SHELL CORDOVAN / CASA(SD)
- LAST CROPS(ラストクロップス) LC GROUNDER Rocado Full-Cordovan Lining Ver.
- 万双 (まんそう)ブライドル ラウンド長財布
- GANZO(ガンゾ) コードバン 小銭入れ付き二つ折り財布
- 大峡製鞄(おおばせいほう) 札入れ・二つ折り小銭入れ付き財布(トープ)
- 山藤(やまとう) バフィング 長財布
商品の魅力だけではなく、ブランドについても詳しく紹介するので次でみていきましょう。
札幌革職人館(さっぽろかわしょくにんかん) ラウンドファスナー長財布 エルバマット
札幌革職人館は「丈夫で手作りのあたたかみを感じられるモノを永く愛用していただきたい。」という想いのもと、日本工房の熟練職人による高品質な革製品を企画・製造しているブランドです。
手頃な値段でありながら、本格的な革製品を楽しむことができ、革製品が好きな方はもちろん、革製品初心者の人にもおすすめのブランドとなっています。
本商品はイタリアの老舗タンナーであるテンペスティ社で製造された、エルバマットという革を使用した長財布です。
エルバマットは通常の革より1.5〜2倍のオイルを含んでおり、独特のエイジングが楽しめる上、ダメージに強いためお手入れがほとんど不要となっています。
4つの札入れや12個のカードポケットが備わっており、見た目の美しさだけではなく収納力抜群の商品です。
価格:26,400円(税込)
- 特徴
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世界三大レザーとも言われるイタリアンレザーを使用した、ラウンド型のファスナー長財布。使い込むほどに深みと艶が増します。
WILDSWANS(ワイルドスワンズ) SHELL CORDOVAN / CASA(SD)
WILDSWANS(ワイルドスワンズ)は1998年にスタートした日本ブランドで、上質な素材や劣化を未然に防ぐデザイン、時間と手間をかけた丁寧な手仕事にこだわっています。
WILDSWANSでは革の種類や色が変えられるパターンオーダーや、お手入れサービスのエイジングサポートを実施しており、ユーザーの満足度を高めるサービスにも力を入れています。
本商品は優れた製造技術を持つアメリカ・ホーウィン社が製造するシェルコードバンという革を使用したミニ財布です。
コードバンは馬の臀部(でんぶ)の皮を削り出して生まれる革で、きめ細やかな表情と希少性の高さから高級品とされています。
CASAはミニ財布でありながら、お札やカード、小銭も収納できる収納力も魅力の商品です。
価格:60,500円(税込)
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LAST CROPS(ラストクロップス) LC GROUNDER Rocado Full-Cordovan Lining Ver.
LAST CROPS(ラストクロップス)はヨーロッパの伝統技術に日本の先進的技術を加え、製品へと昇華させるといったことをコンセプトとしたブランドです。
イタリアやアメリカ、ベルギー産の質の高い革を利用し、無骨なデザインでありながら細部にこだわった仕上げで質の高い製品を生み出しています。
本商品はイタリアのROCADO社のシェルコードバンを使って製作したフルコードバンモデルの二つ折り財布です。
高級素材のコードバンを贅沢に使用し、ライニングにもこだわった艶のある美しい仕上がりの商品です。
価格:132,000円(税込)
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万双 (まんそう)ブライドル ラウンド長財布
万双(まんそう)は「世界最高峰の品質」でありながら「常識的な価格」で製品を提供することをポリシーに掲げる日本ブランドです。
万双独自の耐久性があり美しいステッチが特徴で、高度な縫製技術と美しいデザインによって製品が仕上げられています。
本商品はイギリス産の厚みのある染料仕上げのブライドルレザーを使用したラウンドファスナーの長財布です。
万双独自のステッチがアクセントとなり、長財布としての収納力も充分の魅力的な商品です。
価格:35,200円(税込)
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GANZO(ガンゾ) コードバン 小銭入れ付き二つ折り財布
GANZO(ガンゾ)は1917年に設立された、素材や工程に至るまですべてにこだわった日本ブランドです。
妥協を許さない物づくりから生み出される製品は評価が高く、全国で人気を呼んでいます。
本商品は独特の光沢を持つ、繊細なコードバンを使用した二つ折り財布です。
札入れは2つに小銭入れ、カードポケットも4つ備わっており、デザインの高さとともに機能性も充分の商品となっています。
価格:67,100円(税込)
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大峡製鞄(おおばせいほう) 札入れ・二つ折り小銭入れ付き財布(トープ)
大峡製鞄(おおばせいほう)は厳選された素材と、シンプルなデザインにこだわる日本ブランドです。
素材の特性に合わせた保管方法、湿度や温度など徹底した素材管理にもこだわり高品質な製品を生み出し続けています。
本商品はヨーロッパでも随一のレザーメーカーに特注した仔牛革を使用した二つ折り財布です。
型押しのレザーを使用しているため傷が目立ちにくく、発色も美しいのが特徴の商品で、大峡製鞄らしいシンプルデザインに仕上げられています。
日本製の財布としてはタンニン鞣しが多いですが、こちらはクロム鞣しの商品です。
価格:44,000円(税込)
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※なめしについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
>> なめし革とは?3種類あるなめし革を革の専門家がわかりやすく解説!
山藤(やまとう) バフィング 長財布
山藤(やまとう)は1899年に創業された歴史ある日本の革製品メーカーで、世界各国の素材と日本の伝統技術を利用して品質の高い製品を生み出しています。
大手ハンドバッグ卸商社や百貨店からの依頼や一流ブランド革財布のOEM生産を中心に生産を行っていましたが、2004年からOEMから撤退してオリジナルブランドの展開に力を入れています。
本商品は北米産の牛革に4色の顔料を重ねて削ることにより、独特のグラデーションが魅力の長財布です。
黒・カラー・銀・黒の顔料を4層に重ね、最上部の黒だけをうっすらと削り、下部のカラーが見える程度に加工することで独自の風合いを生み出しています。
カードポケット15個に札入れが2つ備わっており、美しさと高い収納性を兼ね備えた商品です。
価格:30,800円(税込)
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日本製財布の魅力
日本製財布の魅力のひとつに日本ならではの職人技術による品質の高さがあります。
細かなデティールにこだわり、丁寧な手作業による仕上がりの美しさは日本製ならではの魅力といえるのではないでしょうか。
ユーザーの使い勝手を考えた、実用性が高いデザインも日本製の財布に多い特徴です。
また日本製品は関税がかからないため、海外ブランドに引けをとらない高品質な商品を価格を抑えて利用できるのも大きなメリットです。
使い始める前に行う財布のお手入れ方法
ここでは日本製の財布でよく使用されるヌメ革の財布のお手入れ方法について解説します。
ヌメ革は植物成分を利用したタンニン鞣(なめし)された革のことで、中でも着色や表面加工を行っていないヌメ革のことを白ヌメと呼びます。
他の革のお手入れと違う独特な点は、ヌメ革(白ヌメに限る)の商品を買って使う前に最初にやる手入れ方法に「日光浴」がある点です。
表面へのコーティング効果を目的とした以下の工程について解説していきます。
- 使う道具とおすすめ商品
- 日光浴をさせる
- 柔らかい布で拭く
- 馬毛ブラシでブラッシングをする
- 防水スプレーをかける
ヌメ革以外の革のお手入れ方法は、「4.馬毛ブラシでブラッシングをする」以降から行ってください。
使う道具とおすすめ商品
ヌメ革の使用前にやるべきお手入れで使う道具は、「柔らかい布・馬毛 (うまげ)ブラシ・防水スプレー」の3つです。
レザーショップや雑貨店などでも購入することができますが、以下におすすめの商品を記載しておきます。
商品 | 価格 |
M.MOWBRAY ポリッシングコットン クロス | 550円(税込) |
M.MOWBRAY プロホースブラシ | 1,430円(税込) |
アメダス 防水スプレー 420ml | 2,420円(税込) |
日光浴をさせる
白ヌメ限定の話ですが、ヌメ革の製品を部屋の日が当たるところ(直射日光は避ける)に置いて日光浴をさせます。
白ヌメ以外は染料が使われている可能性もあり、色あせてしまうため日光浴は避けましょう。
日光浴させる期間は、夏場なら表裏それぞれ2日、冬場なら表裏それぞれ5日を目安に行いましょう。
日中に日の当たる場所で放置し、次の3、4の工程を行い、また次の日に日光浴を行うというサイクルを繰り返します。
このサイクルを行うことで革内部にあるオイル分が出て飴色になり表面をコーティングしてくれます。
白ヌメ以外の革は「馬毛ブラシでブラッシングをする」から始めましょう。
柔らかい布で拭く
日光浴をさせる期間は、1日1回柔らかい布で革財布の表面を優しく拭いてあげましょう。
柔らかい布で表面を拭いてあげることで、出てきた油分を革の表面になじませることができます。
馬毛ブラシでブラッシングをする
日光浴をさせて柔らかい布で拭いたら、馬毛ブラシで軽くブラッシングをします。
ブラッシングをしてあげることで、ヌメ革のホコリや汚れを取り除くことができます。
防水スプレーをかける
最後に防水スプレーを吹きかけます。
換気がいい場所で新聞紙にヌメ革の製品を置き、スプレーを30cmほど離して全体的にバランスよく吹きかけましょう。
防水スプレーをしてあげることで、水や汚れのトラブルを最小限に抑えることができます。
これで使い始める前の準備は完了です。
※防水スプレーについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
>> おすすめの防水スプレー6選!実は使ってはいけない素材もある!
月に1回は革用クリームでお手入れ
革によりますが革クリームを使った手入れは、月に1回を目安に行いましょう。
手入れをやりすぎると革に油分が溜まり、革のハリが無くなったりカビの原因になってしまいます。
頻度は月に1度程度で、月初や月末など日にちを決めてやってみましょう。
月に1度の頻度で革クリームによる手入れをすることで、綺麗なエイジングが期待できます。
※革クリームを利用した詳しいお手入れ方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
>> 牛革の手入れをわかりやすく解説!正しい保管方法も紹介!
まとめ
日本製の革財布には魅力的な商品が多く、こだわり派の方でも満足できる商品が多く販売されています。
日本の職人の手作業による高品質な製品は、関税がかからないため質が高い上、海外ブランドよりリーズナブルであることが多いです。
今回紹介した商品を参考に、ぜひお気に入りの商品を探してみてください。