結婚式に参加する時のマナーとして革のバッグを持っていくのはNGです。
なぜなら、革は「生き物の殺生」を連想させることから、お祝いの席には適さないという考えがあるからです。
材質以外にも色や大きさのルールがあり、このような決まりはバッグだけではなく服装やご祝儀袋の選び方まで様々なところに及びます。
これらのマナーを理解せずに式に参列してしまうと、招待してくれた新郎新婦に対して失礼な印象を与え、自身も恥ずかしい思いをすることになります。
今回は結婚式におけるバッグの選び方と共に、服装のルールや結婚式に参加した時のマナーについても紹介します。
大勢が集まる場で恥をかかずに、大切な友人(新郎新婦)をしっかりと祝福するために必要な知識を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
結婚式に適さないバッグ
まずは結婚式に適さないバッグについて解説していきます。
自分の好みのオシャレだけを考えて参列してしまうと、知らないうちに新郎新婦に対して失礼な印象を与えてしまいます。
そうならないために、NGなバッグとはどのような物なのかしっかりと学ぶことが大切です。
革・ファーのバッグ
まずは革やファーのバッグはNGです。
冒頭でも説明しましたが殺生をイメージするため、革やファーのバッグは結婚式においてはマナー違反になります。
革素材ではなくても、ワニやヘビなどの型押し加工がされているものもNGです。
わかりやすくするために、動物の革や毛皮に見立てた加工のものは避けるべきと覚えた方がいいでしょう。
バイカラー・白、黒のバッグ
バッグに使う色にもNGがあるので下記にまとめました。
色 | 理由 |
バイカラー(2色) | 色が分かれていることから「別れ」を連想するため |
白 | 花嫁のドレスと同じ色のため |
黒 | 黒はお葬式で使う色のため |
バイカラーはくっきりと2色で別れたカラーリングのバッグのことで、「別れ」を連想することから結婚式に合わないとされています。
お祝いの日に合わせた色で、主役を邪魔しない色のバッグを選びましょう。
大きいバッグ
結婚式場に大きいバッグを持っていくのはマナー違反になります。
肩にかけて持つトートバッグのような、大容量のバッグを持って式場に入るのはNGです。
もし大きなバッグを持っていかざるを得ない場合は、受付時にクローク(一時預かり所)に預けましょう。
しかし小さな子供連れのゲストが、子供の世話のために大きなマザーバッグを持っていくのは例外ですので間違えないようにしましょう。
カジュアルなデザインのバッグ
カジュアルなバッグも結婚式には適さないのでNGです。
ビニール素材や、布のバッグのように日常で気軽に使えるような素材やデザインのバッグは、フォーマルな場所には合いません。
適さない素材を以下にまとめました。
・ビニール
・木綿
・麻
・ナイロン
女性がよくサブバッグとして紙袋を持つことがありますが、紙袋はバッグではないので持つこと自体NGです。
結婚式に適したバッグの選び方
結婚式に適したバッグの選び方について、紹介します。
バッグを選ぶ際に必要な、色や素材、大きさといった要素について解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
パーティーカラーのバッグを選ぶ
バッグのカラーはパーティーカラーのバッグがおすすめです。
普段では浮いてしまうパーティーカラーの「シルバー」や「ゴールド」などがおすすめです。
さまざまな色のドレスに合わせやすく、きらびやかな印象を与えます。
また、スパンコールやラメがついている物も華やかでパーティーシーンにピッタリです。
しかし昼間のパーティーの場合、光が反射してしまうためその点に注意しましょう。
おすすめのバッグのカラーについて以下にまとめました。
おすすめのカラー | シルバー、ゴールド |
おすすめの装飾(夜の場合) | スパンコール、ラメ |
程よい大きさのものを選ぶ
大きいバッグはNGのため、パーティーに適した大きさのバッグを持っていきましょう。
大きさの目安は「イスの背もたれにおいてもはみ出さない大きさ」です。
ただスマホや財布などはどのようなバッグでも収納できると思いますが、ご祝儀袋まできれいにしまえるバッグはなかなか見つからないかもしれません。
そのようなときは「ふくさ」と呼ばれる風呂敷のような布に包むとシワにならずに持ち運べます。
ご祝儀袋が入らない場合は活用しましょう。
シルクやサテン素材のバッグがおすすめ
結婚式に適したバッグの素材は「シルク」や「サテン」です。
なめらかで光沢がある生地は、パーティーシーンにぴったりな素材です。
ドレス素材としても使われているためドレスとも合わせやすく、はじめての方でも簡単にコーディネートができます。
荷物が入らない場合はサブバッグを
結婚式に持っていく荷物がどうしても、ひとつにまとまらない場合は「サブバッグ」を用意するのも手です。
最近ではメインのバッグとは別にサブバッグを持つスタイルも良く見かけるので、抵抗なく取り入れられるはずです。
メインのバッグと同様にシルクやサテンなど光沢のある素材のものを選び、バッグ同士のカラーリングも同系色で合わせると違和感がないです。
持っていくときの注意点はサブバッグは式場の中には持っていかずに、クロークで預けましょう。
結婚式の服装マナー
ここからは結婚式での服装のマナーについて解説していきます。
NGな服装と適した服装についてそれぞれ紹介し、結婚式に適したコーディネートの方法が理解できる内容になっています。
ではひとつずつ見ていきましょう。
結婚式でNGな服装
結婚式でNGな服装のポイントについてまとめました。
・髪はおろしたまま
・肩を大きく出したスタイル
・派手過ぎるアクセサリー
・ドレスの着丈が短すぎる
・かかとが無いミュールやサンダル
・ブーツ、ヘビ革やワニ革の靴
・黒ストッキング、素足
・白いドレス
肩を大きく露出したり、スカートの丈が膝上10cm以上あるような短いものは避けるべきです。
肩が出るドレスの場合は、ボレロやストールなど羽織るものを用意しましょう。
バッグと違って靴は革でも問題ありませんが、ワニ革やヘビ革のデザインはバッグ同様NGです。
黒ストッキングはお祝いの席には、合わないとされているので明るい色のストッキングを選んでください。
あくまでも新郎新婦が主役の場なので、目立ちすぎないドレスの色を選ぶように心がけましょう。
結婚式に適した服装
結婚式に適した服装のポイントを以下にまとめました。
・髪はまとめたアップスタイル
・パールのネックレス
・肩の露出を抑えたドレス
・膝が隠れるスカート丈
・ストッキング着用
・パンプスかストラップのある靴
・パンツスタイルもOK
肌の露出を抑えて、アクセサリーも派手過ぎないものを選ぶことです。
パンツスタイルでも全然問題ありませんが、格下に見られることがあるため親族の結婚式や格式が高い式場では避けたほうが良いです。
腕時計はNG
実は結婚式では「腕時計をするのはNG」とされています。
理由は楽しい時間であるのにもかかわらず、時計を気にするのは失礼にあたるとされているからです。
基本的にはマナーとして式場に入る前に外すのが礼儀となっています。
しかし近年ではファッションの一部とされる声もあるため、一概にNGとは言えません。
結婚式は様々な考えを持つ方が集まる場所なので、外しておいたほうが無難と言えます。
押さえるべき結婚式のマナー
基本的な式場でのマナーについて解説します。
式典の場では身なりだけではなく振る舞いも、重要なポイントです。
大切な友人(新郎新婦)の結婚式で恥をかかないようにしっかりと学んでおきましょう。
大きな荷物はクロークへ預ける
これまで何回かお伝えしましたが、大きな荷物は式場に持ち込まないことです。
受付時にクロークに預けましょう。
子供用のマザーバッグや身の回りのものは例外です。
必要な物のみ式場に持っていきましょう。
結婚式用のご祝儀袋を用意する
ご祝儀袋には種類があり、選ぶポイントがあります。
以下に結婚式に適したご祝儀袋のポイントをまとめました。
・のしが付いた物
・結び方は「あわじ結び」か「結び切り」の水引
・色は紅白か金銀の水引
・水引の本数は10本
・ご祝儀袋の色は白が望ましい
ひとつ目の「のし」は「のしアワビ」をかたどったもので、お祝いの時にのしアワビが用いられたことからご祝儀袋に付けられています。
ご祝儀袋についた飾りひものことを「水引」と呼びます。
この本数は祝い事の種類によって決まっており、結婚式の場合は10本とされています。
また色は紅白か金銀が望ましいとされており、一度結んだら引っ張ってもほどけない「あわじ結び」か「結び切り」の結び方のものを選ぶと良いです。
この時注意しなくてはならないのは、「蝶々結び」のご祝儀袋を選ばないことです。
蝶々結びのご祝儀袋は「出産祝い」といった、何度あってもいいお祝い事に使いましょう。
友人や同僚への祝儀は平均3万円
友人や同僚のご祝儀の金額相場は「3万円」です。
基本的に2で割れない数が「別れない」ため縁起がいいとされています。
金額は関係性や年齢によって変わってきますが、平均的に3万円が妥当な金額です。
迷う場合は仲間同士で相談して、金額を合わせる方法もあります。
参考までに地域による違いを紹介すると北海道は「会費制」が一般的です。
結婚式の主催者が費用をあらかじめ設定して、参加者から会費を徴収する方法をとっています。
まとめ
結婚式は人生において重要な式典のため、さまざまなマナーが存在します。
そのため単純にオシャレだけを考えて参列してしまうと、呼んでくれた新郎新婦に対して失礼な態度を取ったことにつながりかねません。
主役である2人の邪魔をせず、きちんと祝福する姿勢を身なりや態度で示すことが大事です。
結婚式におけるしきたりがわからないという方は、この記事を参考にマナーを学んでみてはいかがでしょうか。