革財布に限らず革製品は定期的にメンテナンスを行う必要があります。
なぜなら、湿気によってカビが生えてしまったり、手の脂がついて黒ずんで汚れてしまったりするからです。
今この記事を読んでいるあなたも、新しい革財布を手に入れてどのようにお手入れをすればいいのか悩んでいるのではないでしょうか。
実は革財布のお手入れにはいくつかの手順があります。
ただ、少し面倒なことが多いため、この記事では誰でも簡単にお手入れができる方法が書かれています。
それはラナパーでのお手入れ方法です。
ラナパーとはドイツで生まれた天然素材の革用お手入れクリームのことで、革製品に塗るだけで革の乾燥を防ぎ、表面の保護ができる便利な商品です。
もちろん、本格的なお手入れ方法も紹介しているので、本腰を入れてお手入れを行いたい方はそちらを参考にしてしてください。
また、そもそもお手入れがめんどくさいという人に向けてお手入れがいらなくなる方法もお伝えします。
なので、メンテナンスの手間が減りお手入れに使う時間が短縮できた分、有意義な時間を過ごせるようになるはずです。
革財布のお手入れのために必要な物
まず、お手入れに必要なものをお伝えします。
基本的な道具はどのようなものが必要なのか、その特徴と、便利なメンテナンスセットという商品を紹介します。
すべて、ネットで簡単に手に入る物や家にある物で簡単に揃えることができます。
メンテナンス用品を揃える際の参考にしてみてください。
基本的なメンテナンス用品
基本的に必要な物は下記です。
ブラシ・クリーム・クロスは革専門店やAmazonで手に入ります。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
道具 | 特徴 |
馬毛ブラシ | ブラッシングするために必要なブラシは馬毛は柔らかく、隙間に溜まったホコリを落とすのに向いています。 |
革用クリーム | 革にうるおいを与える革用クリームは「デリケートクリーム」がおすすめです。のびが良く初心者でも扱いやすいです。 |
柔らかい布 | クリームを塗り広げるために柔らかい布が必要です。着なくなったTシャツを利用すると良いでしょう。 |
革用クロス | 仕上げのためのポリッシングクロスとも呼ばれる布のこと。仕上げのツヤ出しのためにクロスを使用して拭きます。 |
メンテナンスセット
上記で紹介した、ブラシ・クリーム・クロスがセットになった商品もあります。
ひとつずつ比較して選ぶのが難しい場合はメンテナンスセットを利用すると、お手軽に道具を揃えることができます。
>>コロニル レザー メンテナンスセット
革財布を買って最初にやるべきお手入れ
革財布を買ったらまず、新品の状態を保つために行うべきお手入れがあります。
ここでは、革に油分と栄養を与える保革クリームの使用や財布の型崩れを防ぐ方法といった使用前のお手入れ方法をお伝えします。
説明を読めば、革財布の状態を良好に保つことができる ので、今後のお手入れをとても楽にしてくれます。
後ほど紹介する、使い始めてから行うお手入れ方法を知りたい方は下記をご覧になってください。
革財布の本格的なお手入れ方法ではあなたに合った色が探せるように、様々な色の特徴などをお伝えしました。
保革クリーム・オイルを塗る
買ったばかりの革財布には革の乾燥を防ぐ保革クリームを塗り、革を保護しましょう。
実は革にとって乾燥は大敵なのです。
なぜならば、革は人間の肌と同じように乾燥するとダメージを受けやすくなってしまい、最悪の場合、ひび割れを起こしてしまうからです。
一度ひび割れを起こしてしまった革は元に戻すことは難しいため、起こる前に防ぐことがとても重要なのです。
なので、新品の財布は油分が少なく乾燥し、傷つきやすい状態であるため油分を補給しダメージから守る必要があります。
傷付く前に保革クリームでケアをしましょう。
最初に物を入れすぎない
型崩れを防ぐために新品の革財布に一気に物を入れないようにする。
なぜなら、革には伸びる性質があるため物を詰め込むと革が伸びて財布が変形してしまうからです。
たくさんの小銭やカードが入って閉じなくなっている財布を見たことはないでしょうか。
あのように革が伸びてしまった財布を元に戻すことは簡単にはできないため、型崩れを起こさないことがとても重要なのです。
財布を使用しているうちに革がなじんで柔らかくなっていくので、使い始めに全て入れ替えるのではなく、徐々に入れ替えていくのが良いでしょう。
誰でも簡単にできる革財布の手入れ方法
ここからは誰でも簡単にできる革財布のメンテナンス商品を紹介します。
それは「ラナパー」です。
少量塗るだけで、革の乾燥を防ぎ表面を保護することができるため失敗せずお手入れが行えるアイテムです。
他にもニベアを使用したお手入れ方法もあるので、簡単なお手入れだけでいい!という方は参考にしてください。
ラナパーを使う
では、ラナパーというクリームを使う方法の紹介です。
ラナパーとは「蜜蝋」というミツバチが巣をつくるときに分泌する天然のロウが主成分の商品で、革製品に薄く塗るだけで表面をコーティングし傷や水シミから守ってくれるアイテムです。
基本的な使用方法は、専用のスポンジを使用して薄く伸ばし硬く絞った布で余ったクリームを拭き取り、日陰で自然乾燥すれば完了です。
初心者におすすめの商品ですので、よければ下記のリンクからご覧になってみてください。
ニベアクリームを使う
有名なニベアクリームで油分を補給する方法があります。
実はニベアクリームは保革クリームと比率は違うものの成分としては同様のものが使用されています。
ですので、革の油分補給に使用することができ乾燥を防ぐことができます。
しかし、専用のクリームではないため仕上がりや、使用感は保革クリームと同等のものではありません。
あくまで代用品という使い方になるので、使用する場合は自己判断でお願いします。
革財布の本格的なお手入れ方法
これまでは、簡単に行える方法を紹介してきましたが、ここからは本格的なお手入れ方法を紹介していきます。
本格的といっても慣れると5分程度で行える方法ですので、ぜひ挑戦してみてください。
ブラッシングをする
馬毛のブラシを使ってブラッシングしていきます。
そして、クリームで汚れをコーティングしないように表面や隙間に入り込んだホコリをブラシで払い落します。
クリームを塗る
布にクリームを少量取り、ムラにならないように薄く塗り広げていきます。
クリームの成分と革の相性によってはシミになるおそれがあるため、最初に目立たない部分で試してみてから塗り始めましょう。
陰干ししてクリームを乾燥させる
クリームが革に浸透するまで乾燥させます。
油分が革に浸透するまで時間が必要ですので、風通しの良い日陰で30分〜1時間程度休ませましょう。
クロスで仕上げる
クリームが乾いたら、革用クロスで拭き上げてツヤを出します。
余分なクリームもここで落としておきましょう。
財布の内側にもクリームを塗る
財布の内側も革の場合は同様にクリームを塗ります。(コインケースの中など裏の革を使っている場合は、クリームは合わないので塗らないように注意)
ブラッシングをしてホコリを落とし、細かい部分にムラができないように注意して塗っていきましょう。
お手入れは月に1回する
月1回程度がお手入れの目安です。
頻繁にクリームを塗りすぎることも逆効果なので、1か月を目安に表面が乾燥してきたと思ったらクリームで油分を補給してあげましょう。
革財布の汚れや傷が酷い場合のお手入れ方法
革財布に汚れや傷がついてしまった場合の対処方法を紹介します。
革が汚れてしまったり、傷付いてしまったりするのは当たり前のことですが、お手入れ次第で改善できます。
ここでは黒ずみ、水シミ、擦り傷、カビ、といったパターン別に簡単にできる対処法を紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
黒ずみの落とし方
黒ずみは消しゴムで落とします。
洗剤とは違ってシミになることはありませんが、革にダメージを与えないように優しく擦って落としましょう。
水シミの落とし方
水に濡れてしまった場合は濡らしたタオルで全体を拭き陰干しをする。
革に水が付くとシミになってしまうため、一部分だけ色が変わってシミの痕が残らないように、革全体を濡らし日陰でゆっくりと乾燥させた後に保革クリームで保湿を行いましょう。
ドライヤー等で急激に乾燥させずに全体を湿らせてからゆっくり乾燥させることがコツです。
擦り傷の隠し方
擦り傷ができた場合は保革クリームを塗り豚毛ブラシでブラッシングしましょう。
軽度の擦り傷であればクリームを馴染ませることで隠すことができます。
その際、コシが強い豚毛ブラシを利用することで、表面が馴染みやすくなります。
軽度のカビの落とし方
軽いカビが生えてしまった場合は、硬く絞ったタオルで拭き取り、陰干しします。
拭き取れたらクリームを塗り表面を保護しましょう。
お店でお手入れをしてもらう
前述した対応では難しいシミや傷ができてしまった場合はお店に相談しましょう。
お店に頼む場合は、購入店かインターネット専門の革製品クリーニング業者にお願いする2つの方法があります。
購入店によってはメンテナンスサービスを行っているところがあります。
無料で行ってくれるところもあり、まずは問い合わせてみましょう。
もし、難しい場合は革製品のクリーニング業者にお願いするという方法があります。
ネット専門の業者が送料無料で行っているところが多く、購入店で対応してもらえない場合は便利です。
革財布のお手入れが不要になる方法
エルバマットという革が使われている財布なら、そもそもお手入れがほとんど必要ありません。
エルバマットとはイタリアの老舗Tempesti社が製造する牛革のことです。
通常の1.5〜2倍の油分を加えた牛革を使用したイタリアンレザーで、しっとりとした質感が特徴です。
エルバマットは油分が繊維の奥まで浸透しているため、使う度にオイルが表面に浮かび上がりコーティングの役目を果たしてくれます。
そのため、メンテナンスをしなくても良好な状態を維持できるので、お手入れの手間をかけたくない場合、エルバマットの財布を選ぶと良いでしょう。
※エルバマットについて詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。
>> エルバマットとは?革専門店がエルバマットの特徴を徹底解説してみた
まとめ
革財布のメンテナンスは道具を揃えれば簡単にできることばかりで、一度覚えればお気に入りの財布を美しく保ち続けることはとても簡単です。
仮に傷付いてしまっても手持ちの道具でケアする、もしくはお店で対応することができます。
ぜひ、革財布のお手入れをする際はこの記事を参考に行ってみてはいかがでしょうか。