財布は決して安くない買い物なので、せっかく買うなら長く使える財布が良いですよね。
長く使える財布にはいくつか条件がありますが、主に下記の4つを意識して選ぶと長く使えます。
1.耐久性の高い財布を選ぶ
2.財布の作りがしっかりしている
3.慣れ親しんだ形の財布を選ぶ
4.染料仕上げの財布を選ぶ
そこで、この記事では上記の4つの条件に当てはまるブランドを、コスパが良いブランドとハイブランドに分けてご紹介していきます。
特にハイブランドの財布は30代を越えてからも使い続けることができるものをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
長く使える財布の4つの条件
財布を長く使いたいなら、ここでご紹介する4つの条件を押さえておきましょう。
もちろんデザインや価格、ブランドも大事ですがそれだけでは長く使える財布を選べません。
例えばデザインがとても気に入ったとしても耐久性の低い財布であれば、またすぐに買い換えなければならないのです。
せっかく買った財布を長く使えるように、財布を選ぶときの参考にしてください。
長持ちする革が使われている
まずは財布に使われている革が丈夫であることが第一条件です。
革は大きく「本革」と「合皮」に分けられますが、長く使いたいなら動物の革がそのまま使われている「本革(植物タンニンなめし革)」を選びましょう。
合皮は使い込むごとにひび割れやべたつきが起こって長持ちしません。
そして、本革の中にも「牛革」や「ワニ革」など様々あります。
下記の表にまとめた革であれば長く使えるので、財布を選ぶときは表の中にある革を選びましょう。
革の名称 | 耐久性 |
牛革(カウレザー) | ☆☆★★★ |
馬革(コードバン) | ★★★★★ |
ワニ革 | ★★★★★ |
※革の種類について詳しく知りたい人はこちらの記事へ。
>> 革の種類は大きくわけて2種類!革の専門家がおすすめの革も紹介
財布の作りがしっかりしている
次に、財布の作りがしっかりしていることも重要です。
特に財布のフチに「コバ磨き」という処理をしてある財布を選びましょう。
コバとは革の裁断面のことで、コバの処理が甘いとそこからほつれてしまいます。
コバ磨きは革の裁断面を特別な塗料などを使って磨き上げる処理で、水分(湿度も含む)や摩擦などから財布のコバを守ってくれます。
これはハイブランドだから作りがしっかりしている、安めのブランドだから作りが粗いというわけではありません。
もし画像を参考にして財布を見てもわからない場合は店員に聞いてみましょう。
慣れ親しんだ形の財布である
あなたが今2つ折りの財布を使っているなら今後も2つ折りの財布を、長財布を使っているなら長財布を選びましょう。
急に財布の使い方が変わるとストレスに感じてしまい、違う財布に買い替えたくなってしまうからです。
ここまで解説したように耐久性や作りも大事なのですが、最も大事なのは「気に入るかどうか」です。
あなたが一番使いやすいなと感じる財布を選ぶようにしてみてください。
染料仕上げの財布である
染料仕上げとは染料を使用して、革を繊維から染め上げる方法です。
そのほかに顔料仕上げという方法もあって、これは顔料で革の表面をコーティングする方法です。
この2つの内、できれば染料仕上げ(尚且つ植物タンニンなめしの革)の財布を選びましょう。
顔料仕上げは水色などの発色が良い色にできるものの、色が剥げたり汚れたりするので長く使うには向いていません。
染料仕上げで尚且つ、経年変化をする植物タンニンなめしの革であればメンテナンス次第で長く使っていけます。
※植物タンニンなめしについて詳しく知りたい人はこちらの記事へ。
>> なめし革とは?3種類あるなめし革を革の専門家がわかりやすく解説!
コスパが良いおすすめのブランド5選
ここからは長く使えることに加えて、ハイブランドに比べて財布が安く買えるブランドを紹介していきます。
どれも財布ブランドとしては有名で、財布の耐久性などには申し分ありません。
年齢を重ねると持っているブランドにも気を使いますが、ここからご紹介するブランドは全て30代過ぎてからでも使える財布です。
ぜひ参考にしてください。
札幌革職人館
札幌革職人館は、2010年に創業されたブランドです。
「丈夫で手作りのあたたかみを感じられるモノを永く愛用していただきたい」という想いのもと、国内提携工房の熟練職人による高品質な革製品を企画・製造しています。
布や合皮などは使用せず、中まで全てオールレザー仕上げのため、革の厚みと質感をしっかりと味わえる作りです。
また、職人の腕が問われるコバの処理が丁寧に施されているため、耐久面でも安心して長く使えるのが特徴です。
高品質な商品が手頃な価格で楽しめると口コミでも人気のお店です。
GANZO
GANZO(ガンゾ)は1999年に創業された日本のブランドです。
このブランドで代表的なのがコードバン(馬革)の財布です。
コードバンは「革のダイヤモンド」と呼ばれるほど、高級感に溢れる革のことを言います。
ランドセルに使われることもありますが、6年間耐えられる素材でもあるので耐久性は問題ありません。
極めつけにアニリン染めと呼ばれる特殊な染色技術が使われており、革の表面が透き通るほどの透明感に包まれます。
他では味わえない色味なので、デザインにこだわる人にはおすすめです。
ココマイスター
ココマイスターは2011年に創業されたブランドです。
「世界に通用する日本製ブランドをつくる」という企業理念のもと、全て日本製で作られています。
ココマイスターの財布は日本の職人さんが手作業で製造しています。
日本製かつ手作りに魅力を感じる方はココマイスターがおすすめです。
しかも価格が日本製・手作りの割りにリーズナブルなので、手に入りやすいのも魅力の1つです。
近年急激に人気になってきたブランドなので要チェックです。
HERZ
HERZは1973年頃からあるブランドです。
元々は革の鞄を作ることから始まり、今では同じ革製品でもある財布も作っています。
そんなHERZの特徴は製品に「内張り」がないことです。
内張りは耐久性が弱く、長い間使っていると傷んできてしまいます。
その内張りがないことで耐久性を上げて、長く使えるようになっているのです。
金額が手頃なことから、革製品初心者の方におすすめです。
※内張りとは内側に布などを張ること
イルビゾンテ
イルビゾンテは1970年にイタリアで創業された(イルビゾンテとしては1990年)ブランドです。
独自の天然牛革を使用していて、下記のようなこだわりがあります。
・2歳までの牛革だけを使用
・革が完成するまでに1カ月~2カ月かけている
・20時間の間染色タンクの中で染め上げている
これらのことから非常に人気が高いブランドとして、革好きに愛されています。
IL BISONTE (イル ビゾンテ) 日本公式オンラインストア
30代女性におすすめのブランド5選
次に、ハイブランドで30代の女性に人気のブランドを5つご紹介します。
どれも耳にしたことのあるブランドですが、今回は長く使えるのかという視点でハイブランドを見ていきます。
ブランドとしては30代を過ぎて使っていても恥ずかしくないものなので、予算に余裕がある人はこちらからお選びください。
ルイ・ヴィトン
ルイ・ヴィトンは1854年にフランスで創業されたブランドです。
その財布の特徴は防水加工がされていて、とにかく丈夫で壊れにくいことです。
個人的な話ですが、私の母はルイ・ヴィトンの財布を10年以上は使用していたと記憶しています。
これはルイ・ヴィトンの財布には塩化ビニル樹脂が使われているからと言えます。
塩化ビニル樹脂とは財布でいうところの表面を覆う膜のようなものだと考えてください。
普通の塩化ビニル樹脂は劣化しやすいですが、ルイ・ヴィトンで使用されているのは高級ビニル素材です。
長期間使わずに保存するのではなく、普段使いするのであれば高い耐久性があります。
プラダ
プラダは1913年にイタリアのミラノで創業されたブランドです。
特徴的なのはポコノというナイロン素材が使われていることで、防水性や軽量性、耐久性に優れていることです。
ポコノが使用されている財布は比較的リーズナブルに手に入るのにも関わらず、上品で高級感に溢れる財布に見えます。
また、最近では型押しされた牛革(サフィアーノ)が主流になってきています。
傷や汚れに強いので長く愛用していける財布になること間違いありません。
セリーヌ
セリーヌは1945年に創業されたブランドです。
ブランドのロゴが控えめに配置されており、シンプルなデザインを好む人に最もおすすめです。
財布に使われている革は牛革や羊革で、手触りの良いものばかりです。
カラーバリエーションも豊富なので、デザインを重視する人はセリーヌをおすすめします。
グッチ
グッチは1921年イタリアで創業されたブランドです。
一目で「グッチ」とわかるデザインや、若者でも手に入りやすい商品も多いため幅広い年代に愛されています。
世界で初めてデザイナーの名前をロゴにしたブランドと言われており、ブランドの元祖とも呼ばれています。
ハイブランドの中では安価で手に入る財布もあるので、そんなに予算をかけられないという人にもおすすめです。
エルメス
エルメスは1873年にフランスのパリで馬具工房として創業されました。
革選びから製造まで全て職人の手によって行われており、世界最高峰のブランドといっても過言ではありません。
最近では大手のブランドでも機械で大量生産されている時代なので、とても希少といえます。
ただし、その分ここでご紹介したブランドの中でも最も高級で手に入りにくいです。
中には100万円を超える商品もあるので、慎重に決めることをおすすめします。
財布を長持ちさせる4つのコツ
最後に購入した財布を長持ちさせるためのコツです。
いくら耐久性の高い財布でも、何もメンテナンスせずに適当に扱っているとすぐに劣化していまいます。
特に本革の財布だと直射日光によって日焼けしてしまったり、汚れがついてとれなくなったりしてしまうので注意しましょう。
定期的にメンテナンスをする
革財布を長く愛用したいなら、定期的なメンテナンスを欠かさずに行いましょう。
目安としては1か月に1度。
頻繁に行ってしまうと逆に革を痛めることになるので、1か月に1度で問題ありません。
①ブラッシングをしてほこりを取り除く
②クリームを塗りこんで保湿する
③陰干しをする
④革用のクロスで乾拭きする
以上の手順を踏んでメンテナンスをしてあげましょう。
中身を入れすぎない
財布の中身を入れすぎると、型崩れの原因になります。
特に小銭とカード類は中身が圧迫されやすいので気を付けましょう。
また、型崩れだけではなく革を痛めてしまう可能性もあります。
同じ場所ばかり擦れて黒ずみのようになるので、注意が必要です。
小銭とカードが多くなる場合は財布を分けることも考えてみてください。
キズや汚れをすぐにふき取る
財布にキズや汚れがついたら、すぐにふき取るようにしましょう。
革は少しのキズなら揉みこむことで、そのキズを目立たなくすることが出来ます。
オイルの量が多い革ほど揉みこむとキズが目立たなくなるので、気になる人は毎日チェックして適度に揉みこみましょう。
汚れは水に濡らして絞った布やタオルでふき取り、風通しの良い場所で乾かします。
その後、オイルを塗って保湿をしてください。
放っておくと汚れが落ちにくいので、気が付いたときにふき取るようにしましょう。
バッグの中に乱雑に入れない
バッグの中に乱雑に入れていると、摩擦や衝撃などで財布自体が傷んでしまいます。
中でも多いのは財布の角が剝がれてくることです。
傷がつくくらいであれば、革財布なら揉みこむことで消えることが多いです。
しかし剥がれてしまっては修理に出すしかないので、注意が必要です。
バッグの中で最も動かず且つ、擦れないところに入れるようにしましょう。