蜜蝋はハチの巣から作られる!蜜蝋の特徴から注意点まで徹底解説!

蜜蝋の画像

蜜蝋(みつろう)はミツバチの巣からできた蝋(ろう)のことであり、人間の生活に役立つものです。

古くからろうそくや、食材としても使用されており人体や環境に優しいため最近では食品用ラップとして製品化されています。

しかし、体の中に入っても害のない蜜蝋ですが人によってはアレルギー反応を起こす恐れがあるので注意が必要です。

この記事では蜜蝋がどのような物に役立てられているか紹介し、あまり知られていない蜜蝋の注意点や特徴をお伝えしていきます。

蜜蝋を使った革製品のお手入れ方法についても紹介しているので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

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蜜蝋とは

蜜蝋の画像

蜜蝋(みつろう)とはミツバチの巣に含まれる蝋(ろう)を精製したもののことで、別名ビーズワックスと呼ばれています。

蜜と書いてあるので誤解しがちですが、蜜蝋は「ハチが住む巣」が材料です。

ミツバチはお腹にある器官から蝋を分泌して、大あご(くちばしのような部分)で加工して巣となる六角形の部屋を作っています。

そのハチの巣に熱と圧力を加えて蝋成分を取り出したものが蜜蝋です。

普段は固まっていますが熱を加えるだけで柔らかくなるため、口紅やリップクリームなどの化粧品の材料として使われています。

その他にもさまざまな商品に使用されているので次に詳しく紹介していきます。

蜜蝋が使われている製品

蜜蝋の特性を活かしてさまざまな商品が作られています。

昔からある代表的なものから最近話題になっている製品まで、蜜蝋が持っている利点と共に詳しく紹介していきます。

リップクリームや化粧品の材料

口紅の画像

最も蜜蝋が活用されているのが口紅やリップクリームなどの化粧品類です。

保湿効果があり、加工しやすく伸びが良いことからクリーム系の化粧品に多く使用されています。

主にワックスエステルという成分でできており、蜜蝋の他には肌に優しいとされるホホバオイル(ホホバという植物の種から取れる油)も同じ成分でできています。

人体の肌にもワックスエステルは含まれているため蜜蝋は肌に優しく馴染むのです。

木材や革用のワックス

革用ワックスの画像

蜜蝋は革製品や木材に薄く塗り広げることで水を弾き、表面を保護します。

蜜蝋が表面をコーティングしながらも素材の調湿機能(水分を調節する仕組み)を邪魔しないためデリケートな革や木材の乾燥を防いでくれます。

天然成分ならではの優しいツヤも魅力のひとつです。

食品用ラップ

蜜蝋ラップの画像

布に蜜蝋やホホバオイルや天然樹脂を染み込ませて作った蜜蝋ラップというものがあります。

水洗いして乾燥させれば半年ほど使えるため、環境保護の観点から繰り返し使えるラップとして注目度が高まっています。

蜜蝋は熱で溶けるためお湯で洗ったり、電子レンジで温めるのは不可です。

酸にも弱く、生肉や生魚を包むのに適していないため使い方には気を付けましょう。

ろうそく

ろうそくの画像

蜜蝋は古くからろうそくの原料として使われています。

現在のろうそくの原料の主流であるパラフィンワックス(石油由来の蝋)が発明されるまで、中世ヨーロッパや奈良時代の日本で蜜蝋のろうそくが使用されていました。

パラフィンワックスは燃やすとベンゼンやトルエンといった有害物質を微量ながら発生させるため、蜜蝋のろうそくの方が安心して使用できます。

蜜蝋の人体への影響

蜜蝋が使われている製品と共に蜜蝋の特性を紹介してきましたが、気になる人体への影響についてこの章でわかりやすくまとめました。

蜜蝋がどのように食用として使われているのか、アレルギーについて説明していきます。

食用としても使われる

カヌレの画像

ヨーロッパでは焼き菓子の「カヌレ」を作る際に蜜蝋が使用され油の代わりとして使われています。

ほかには、ハチの巣ごと食べるはちみつの「コムハニー」や、ガムの材料としても利用されており一般的ではありませんが食品に使われています。

しかし、蜜蝋の主成分である「ワックスエステル」は体内で消化できないため、ワックスエステルを大量に含む「バラムツ」や「アブラソコムツ」という魚は国内では流通が禁止されています。

毒性はないですが、大量に食べるとお腹を下して脱水症状や腹痛を起こすおそれがあります。

このことから食用として蜜蝋は使われているものの、成分としては健康上好ましくないので大量に摂取するのは避けるべきです。

アレルギー体質の人は要注意

はちみつの画像

蜜蝋に毒性はありませんが、食品アレルギーをもっている人は注意が必要です。

加工されていない生のはちみつに花粉が混入しており、花粉に対してアレルギー反応をおこした事例があります。

ミツバチの体からできた蜜蝋も同様に作られる過程で花粉が混ざります。

蜜蝋には白いものや黄色い物があり、この色の違いは混入している花粉を漂白処理しているかいないかの違いによるものです。

蜜蝋にはアレルギー反応を起こす成分があるので、アレルギー体質の方は注意が必要です。

蜜蝋が売っている場所

蜜蝋の画像

蜜蝋はネットで簡単に購入できます。

Amazonをはじめ、養蜂場のショップなどさまざまなショップ手に入れることができます。

はちみつ専門店の「秋田屋」さんでは蜜蝋をはじめ、「蜜蝋が使われている製品」で紹介した蜜蝋ラップやキャンドルも販売されているため購入したい方にはおすすめです。

以下にリンクを貼っておきます。

サイト:秋田屋公式サイト

蜜蝋で革製品の手入れができる

ラナパーの画像

蜜蝋の天然成分を活かした革用ケアクリーム「ラナパー」という商品があります。

精製された蜜蝋にホホバオイルを加えて作られており、薄く塗り広げるだけで革の表面をコーティングしてツヤを出してくれます。

特に天然の革は水や汚れに弱いため、コーティングを施しておくことで使用時のダメージが大幅に軽減されて非常に便利です。

革製品の購入を考えている方や未使用の革製品をお持ちの方におすすめです。

札幌革職人館で購入できるので以下にリンクを貼っておきます。

ラナパー レザー トリートメント 250ML
ラナパー レザー トリートメント 250ML
ラナパー レザー トリートメント 250ML
特徴

撥水効果があり、防水スプレーなども不要。有機溶剤を使用していないため、匂いもありません。

商品詳細はこちらをクリック
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次にラナパーの詳しい使用方法を紹介します。

ラナパーの使い方

革用ケアクリームのラナパーの使い方を紹介します。

ラナパーはスウェードやヌバックなどの起毛革には適していません。

その他にも加工方法によって適さない革があるので目立たない部分で試してから使用してください。

以下に必要な物をまとめました。

・ラナパー

・レザークリーナー

・馬毛ブラシ

・乾いたふきん

※必要なアイテムは札幌革職人館のWEBサイトでも購入できます。
>>札幌革職人館公式WEBサイト

使用前に汚れを落とす

ラナパー塗布作業の画像

馬毛ブラシを使って革製品のホコリや汚れを落とします。

汚れがひどい場合はブラッシング後にふきんにレザークリーナーとって汚れを拭き落としてから日陰で乾燥させます。

専用スポンジで少量ずつ塗り広げる

ラナパー塗布作業の画像

ラナパーに付属しているスポンジで薄く塗り広げます。

万が一塗り過ぎた場合はきれいなふきんを使ってクリームをのばしてあげましょう。

日陰で乾燥して完了

ラナパー塗布作業の画像

風通しの良い日陰のベランダなどで数時間~半日乾燥させて完了です。

乾燥後にべたつきが残る場合は乾いたふきんで拭き取ってください。

※革製品のお手入れについてもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
>> 革専門店が教える!革製品を長く愛用するための正しい手入れ方法とは

まとめ

天然の素材である蜜蝋は昔からろうそくとして使われるなど、生活の中に役立てられてきました。

環境の保護に注目が集まる現代では、天然成分を活かして食品用ラップの代わりとして使用されるなど有用性が高まっています。

しかし、体質によってはアレルギー反応を起こす可能性があるため注意が必要です。

自分の体質や用途に合った方法で取り入れれば何の問題もありません。

この記事を参考に蜜蝋を使ったアイテムを利用してみてはいかがでしょうか。

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